この備忘録ではボリンジャーバンドの活用の使い方について書き残しています。
具体的には、ボリンジャーバンドとは何なのかを簡単に説明したうえで、一般的な活用方法と注意点、最後に私の主なボリンジャーバンドの使い方について書き残しています。
ボリンジャーバンドって?

上の図の移動平均線の上下にある緑色の線(アッパーバンドとロワーバンド)が、いわゆるボリンジャーバンドと呼ばれるものです。
アッパーバンドやロワーバンドは過去一定期間の値動きから算出された値動き幅を示しているものです。
難しい話は置いておいて、「基本的にはアッパーバンドとロワーバンドの間で値動きする」と考えてよいでしょう。
上のアッパーバンド・ロワーバンドをみると”移動平均線+2σ”や”移動平均線-2σ”と書かれています。この”σ(シグマ)”は標準偏差と呼ばれ、値動きが大きくなると標準偏差も大きくなり、ボリンジャーバンドの広がりが大きくなりやすい傾向があります。
この標準偏差σですが、チャートによっては±2σのほかに、±σや±3σなども表示されることがありますが、私の使い方で重要なのは±2σです。
というのも、「移動平均線±2σ」が示していることは、95%の確率で株価がアッパーバンドとロワーバンドの間に収まっていることを示しているからです。(ちなみに、±σでは約68%、±3σでは約99%の確率でバンドの内側に収まっています。)

つまり、基本的なボリンジャーバンドの見方としては、バンド範囲内で株価は変動するということです。
もし、株価がボリンジャーバンドの外に出た場合、それは統計的に”異常”であるといえるのです。
ボリンジャーバンドの活用法
さて、ここまでボリンジャーバンドについて簡単に説明してきました。
大切なことは、ボリンジャーバンドが示しているのは株価がそのバンド内で収まって推移する確率です。
とりわけ、移動平均線±2σのバンド範囲内には約95%の確率で収まっているということです。
基本的な活用法
ここまで聞くと、ボリンジャーバンドの活用の仕方は自ずと見えてくるかと思いますが、
基本的な活用方法は株式を買うタイミングを見るために使われます。

先ほどのチャート図を見ても、たしかに大きく下げてロワーバンドから出てしまった後、バンド内に戻るように株価が動いて株価は上昇していますね。
基本的な活用で気を付けるべきこと
もっとも、上記の活用では気を付けなければいけないことがあります。
それは、ロワーバンドの下に株価が推移したとしても、上昇トレンドへ転じたことを示しているわけではないという点に注意しなければなりません。
たとえば、次のチャート図を見てみましょう。

これは、コロナショックのあった2020年3月ころのS&P500指数の値動きを抜き出したものです。

このような場合、バンドの下に出たからといって買ってしまうと、その後も株価は下がり続けており痛い目を見ることとなってしまします。
長期投資であれば定期積立を前提としているのでドルコスト平均法の効果も期待できいずれはプラスに転じるだろうと気長にどっしり構えていられるかもしれませんが、短期投資の場合は大きな損失です。
すぐに損切をして損失を最小限にするか、プラスに転じるまで置いておくかの選択を迫られることになります。
株価がバンドの外に出た場合は統計的に異常といえますが、これだけをみて株の買いのタイミングとみるのはやや心もとないです。
買いのタイミングかもしれませんが、買いを決定する際には MACD・RSIも併用したうえで判断するのが良いと思います。
出口戦略としての活用
私は、ボリンジャーバンドを買いのための道具としてよりは、”売りのタイミング”として活用しています。
大切なのはボリンジャーバンドから株価が出た場合、それは統計的に異常であり、いずれバンドの中に収まると考えられる点です。
基本的な活用法ではこの特性をとって買いのタイミングをとるために活用していましたが、先ほどの損失可能性を考えると、買いタイミングではなく、”売りのタイミング”として活用すべきと考えています。
アッパーバンドの上に出た場合、いずれバンド内に収まるように株価が推移すると考えられますからね。

上のチャート図でも株価がアッパーバンドを破った後に株価が下落しています。
ただ、よく見ると赤丸より前の段階でもよくよく株価を見ると微妙にバンドの外に出ているように見えますが、バンドラインに極めて近いところで推移しているといえそうな場合は売りの判断にはまだ早いといえます。
この辺りはある程度経験と過去の推移を見ながら当たりをつける必要があると思いますが、仮に売っていたとしても利益確定はできており損を生み出すものではないというマインドを持って次の銘柄選別に移っていくべきと考えています。
ちなみに、株価がバンドのライン上に沿って推移することをバンドウォークといいますが、基本的には株価が上昇・下降のトレンドに乗っているなという認識を持っておけば良いと思います。
なお、アッパーバンドを出た場合でも、なお上昇を続けるような事例は少なからずあります。
この点はボリンジャーバンドの基本的な活用で気をつけるべき点と同じですね。

このような場合でも、私は売ります。
ただし、売る場合でも一度に全部売るということはしません。分割して売ります。
たとえば、アッパーバンドを出た日に半分売り、次の日にもう半分を売るといった具合です。
(それでも最大限の利益を上げることはできませんが、ルールに従って欲をかきすぎないことがポイントかと思います。)
コメント