【その他知識編】消費者物価指数とは?どう見ればよいの?

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投資の勉強をしていると消費者物価指数というワードをよく聞くけど、消費者物価指数ってなに?
どういう風に使えばいいか分からないし…

さて、今回の備忘録は消費者物価指数についてです。
私自身、ニュースや相場解説動画などで消費者物価指数をみて気になっていたテーマだったので、個人的なメモも含めて備忘録にまとめておこうと思った次第です。
この備忘録では、①消費者物価指数とは、②投資にどう活かせるか、という点についてまとめていきます。

そもそも消費者物価指数(CPI)って?

引用元:Depositphotos

総務省によると、消費者物価指数とは次のようなものだとされています。

消費者物価指数は、全国の世帯が購入する家計に係る財及びサービスの価格等を総合した物価の変動を時系列的に測定するものです。 すなわち家計の消費構造を一定のものに固定し、これに要する費用が物価の変動によって、どう変化するかを指数値で示したもので、毎月作成しています。 指数計算に採用している各品目のウエイトは総務省統計局実施の家計調査の結果等に基づいています。 品目の価格は総務省統計局実施の小売物価統計調査によって調査された小売価格を用いています。 結果は各種経済施策や年金の改定などに利用されています。

引用元:総務省「消費者物価指数(CPI)」https://www.stat.go.jp/data/cpi/(太字は筆者が加工)

消費者物価指数の統計データは、全国から無作為に選出された世帯の月の家計簿を調査した「家計調査」をもとに算出されたものです。

日々の消費される商品(585品目)を所定の家計簿に記載してもらい、そこで得られたデータから様々な財やサービスの価格がどのように変動したのかを数値化しているので、消費者物価指数は実態消費から物価変動を測っているものといえるのです。

インフレの時には消費者物価指数は上昇しますし、デフレの時には消費者物価指数が下降します。

消費者物価指数は毎月総務省から発表されますが、この指標の推移が公的年金の給付額などの基準の一つとされているため重要な指標と考えられているのです。(米国でも同じように毎月消費者物価指数の発表があります。世界経済の中心なだけにむしろこちらの消費者物価指数への関心の方が高い投資家が多いでしょう)

消費者物価指数は投資に活かせるの?

それでは、消費者物価指数はどのように見て投資に役立てればよいのでしょうか?

消費者物価指数は、消費者物価指数が上がれば株価も上昇するというような相関性があるわけではありませんが、消費者指数の変動が金利に大きな影響を及ぼすため投資に役立てられる余地があるのです。

たとえば、次のような展開が考えられるのです

①消費者物価指数の上昇(インフレ傾向)=物価が上昇=相対的にお金の価値が減少
②日本銀行が金利を上げることでお金の価値の均衡を保つ政策を打ち出す(売りオペなど)
③金利が上がると投資資金が集まりやすくなる(日本円に投資したいという心理が働く)
④日本通貨が買われる=円高となる


通貨にかかわるので、この情報だけでFXに活かせそうですね。

これだけではありません。

上記の金利が上昇するという点に着目すれば、

①金利が上がる
②お金が借りにくくなり、事業を縮小する
③売り上げや利益が減る
④景気が悪くなる
⑤株価の低下


というシナリオも考えうるのです。

あるいは、結論は一緒ですが、もっと投資家の目線のシナリオに立てば

①金利が上がる
②株に投資するよりも国債などに投資した方が良いというインセンティブが働く
③株式市場から資金が流出し株価下落


ということも考えられるわけです。

ただし、このようなシナリオも必ずしも当たるわけではない点には注意しましょう。

たとえば、

経済の勢いが鈍化している中での金利上昇がある場合には株価下落の可能性が高いといえそうなのです。
このような場合は株式市場の成長より国債に投資をした方が魅力的と考えられるからです。

他方で、

金利が上昇していても、それ以上に経済も成長している場合には株式市場は以前として魅力的な相場のため株価は上昇すると考えられます。

要は、市場はどこに魅力を感じるのかということを考えなければならないわけですね。
ここを掴んでいなければ「金利上昇だから株価下がる」という考えに固執してしまい柔軟な発想ができなくなってしまいます。

市場心理を読む可能性を上げるためには考えられるロジックを吸収していくことが大切だと思います。


途中から消費者物価指数の話よりも金利変動の話になっていたような気がしたので話を戻しますと、

消費者物価指数が金融政策の判断指標の一つとなり、金利変動のポイントとなるために投資の観点からも重要だといえるのです。

まとめ

ここまでを簡単にまとめると、このような感じでしょうか。

・消費者物価指数(CPI)は、全国の世帯の実態消費の統計データから物価変動を測ったものであること
・消費者物価指数の変動が金融政策の判断要素の1つとなる
・金融政策により金利変動が生じる


消費者物価指数の重要性が分かると自ずとどういう点に注目するべきか分かるでしょう。



ちなみに、先ほど市場心理を読むためのロジックを吸収することが大切とましたが、

そのロジックパターンを増やす方法としては、

消費者物価指数が発表される前に自分の意見を考えてみたうえで、プロはどのように考えているのか知ることです。

消費者物価指数が発表される前には市場を分析する人がどのように考えているのか、ネット記事やYouTubeなどでも様々な意見があげられたりします。

彼らの意見を100%信じるというわけではなく、彼らがどのようなシナリオを描いていて、それはどのようなロジックなのかということを聞いてみると自分の頭の中に色んなロジックを構築することができるようになるので非常に勉強になります

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